個人投資家のための「小型株」で賢く儲ける方法(第3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

小山 哲 (著) 2003年11月


○ 1.日足チャートをしっかり見る
 短期勝負なら、週足では期間が長すぎて目先の動きがわからない。だから日足で見るのがよいが、高度成長期のような株価の上げは期待できないので、「下がってきたら買い、株価が反発して売却のチャンスがあれば素早く売る」というような確率重視の売買が成功につながる。
 つまり、利益確定は小幅でもいいから、とにかく確実性を重視することが大切である。「確実に取れるときにはとっておく」のが株式投資で成功するポイントである。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 2.好材料が一つでもあれば流れに乗る
 需給関係は株価の形成にもっとも大切なことには違いないが、業績の上方修正、提携話、新開発情報、あるいは大きな受注などがあれば、株価の位置が上に変わる。
 これなら誰でも納得がいく。裏付けが明確になるからだ。「なるほど!」と投資家が理解できる材料があれば、上値は高くなっていくのが一般的である。
 これも天井はわからないが、上昇トレンドに入る可能性は大きい。いまはトレンドが持ち合いであっても、好材料があれば、「当面の下値を拾い、当面の高値を売る」という投資手法を繰り返せばいい。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 4.業績の上方修正を素早くキャッチせよ
 株価の勢いがつく最大の要因は、業績の上方修正である。
 問題は、この情報をどの時点で手にするかだ。会社発表や日経新聞などの報道段階では株価の上げに追随するタイミングしか残されていない。その時点での買いは、高値つかみになってしまう恐れがある。
 そこで、ある銘柄に絞って自らの情報収集が必要になる。
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 その対策としては、たとえば自分の立場で知りうる情報を駆使するか、小売業なら、店先などを常に見ていて活気があるのか、ないのかなどを確認する。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 5.「PER」の割安銘柄を買う
 いかなる材料があり、人気が出ても、株価には自ずと上値の限界がある。「青天井だ」「まだまだ上がる」などという市場のかけ声は「利益確定のための戦略」でしかない。それにうっかり乗れば、高値つかみの悲哀をなめることになる。用心すべし。
 そこで、その銘柄の株価が妥当かどうかを見るには「PER(株価収益率)」を参考にする。PERは、株価を一株利益で割った数値で、いまの株価が割安か割高かを判断できる。
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 60倍以上なら高すぎる。この時点では人気は絶好調だが、リスクが大きくなる。
 かつての大化け銘柄であるソフトバンクは、PERが一時2000倍にもなったが、そんな割高水準でも、3000~4000倍の声がかかった。しかし、結果的には二桁台に落ち着いた。バカ高値をつかんだ人が大きな損害を出したのは記憶に新しい。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 6.「PBR」の割安銘柄を買う
 株価に対するもう一つのモノサシが、「PBR(株価純資産倍率)」と呼ばれる指数である。これは1株当たりの純資産に対して、いまの株価がどの程度の水準にあるかを示すものである。
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 人気化すると純資産の2倍以上に買われることはいくらでもある。しかし、この数字が大きくなると割高と判断する人が多くなり、利益確定に動くのが一般的である。逆に、05.倍というような人気圏外の株は密かに買われる。
 賢い買い方は、人気絶頂の銘柄(割高銘柄)ではなく、割安で会社の業績も上向きの銘柄をねらうことだ。この投資スタンスを守っていれば、高値つかみ、ババつかみは明らかに少なくなる。小型株は人気化すると、棒上げが一般的なのでPBRはとんでもない値になることがある。この数値を冷静に見ていれば、行き過ぎた株価に飛びつくことはない。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 7.出来高の少ない銘柄は「指し値注文」で
 売買株数の少ないときは、高値での「売り待ち」の指し値がある。うっかり、成り行きの買いを出せば、それにはまってとんでもない高値で買ってしまうことになる。
 後から悔やんでも遅い。その失敗を犯さないためには、時間は若干かかるが、指し値での買い注文が賢明である。
 買いさえ成功すれば、利益確定のチャンスが多くなるので、その時点で利益が約束されたに等しい。買値で有利な立場に立てば、その後の上げの波動の中で多くの利幅がとれる可能性が高くなる。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 9.高値の魅力に惑われて買わない
 小型株はときに急騰し、押し目を見せないで「陽線続き」で上がることがある。
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 このような株価の動きを見ていると、「これはとんでもない株価に化けそうだ。早く乗らなければ」という焦りが出てくる。しかし、そのような動きは、多くの個人投資家が「買い出動」に出た段階では当面の天井にある。押し目のあとで若干の反発があってもたかがしれている。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)

○ 10.見込み違いは素早く逃げよ!
 「これは上がる!」と確信して買ったにもかかわらず、意に反して大きく下げて来たときである。そんなときに、「そのうち上がるだろ」などとのんびり見ていると、さらに下げてしまい、損失だけがどんどん拡大していく。
 一般的に「買ってから15%下げたら投げろ」といわれるが、そこまでのんびりしていてはいけない。もっと早めに「損切り」するのが賢い売り方である。株式投資では「損を少なくして儲けを多くするのが鉄則」である。失敗の銘柄を「塩漬け」にするだけは避けなければならない。これでは大切な資金が眠ってしまう。多少の損はしても、その資金で有望な銘柄に乗り換えたほうがはるかに得策である。
(弟3章 小型株を手がけるときの注意点はこれだ)










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