個人投資家は500円以下の割安・成長株で儲けよう!(PART2 「割安・成長株」で確実に稼ぐポイント!)

犬丸 正寛 (著), 喜多 弘樹 (著), 内藤 俊雄 (著) 2006年4月


○ PERとROEで成長性の高い「割安低位株」を探そう – 2.バリュー投資と似ていて微妙に違う
 バリュー株とは、株価が投資価値(value)を下回っているお得感のある株のこと。一般的に、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が市場平均に比べて低いものを指します。長期的に見て市場平均を上回る投資成果を上げると言われています。
 PERは株価を1株当たり利益(EPS)で割った数字。つまり、株価がその会社の1株当たり利益の何倍になっているかを示します。
 一般的には10倍以下が割安、20~30倍が標準的、100倍以上は割高とされています。が、市場全体の状況や、業種、過去の水準、その会社の成長力など、さまざまな要素によって妥当な数字は異なります。が、低ければ低いほど、収益力がある割には株価が安いということで、割安株というわけです。
 一方、PBRは、株価を1株当たりの純資産で割った数字です。1株当たり純資産は、企業の純資産額(株主資本)を発行株数で割ったものです。
 株価が1株当たり純資産、つまり株主持分を上回っている分は、その会社の付加価値です。すなわち、PBRが高い会社は、経営力を高く評価されているということです。
(PARA2 「割安・成長株」で確実に稼ぐポイント!)

○ 株価が500円以下を「割安低位株」と位置づける – 2.バリュー投資と似ていて微妙に違う
 ROEは税引き利益を株主資本(株主が払ったお金)で割った数字です。株主資本をいかに効率的に使って収益を上げたかを示します。利益成長力の指標ともなるので、このROEが高ければ高いほど、1株当たりの利益が高いということで、これから株価が上昇していくと見込まれます。つまり収益力が高いのに株価は割安だということになります。
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 500円のワンコイン株は、少ない手元資金で気軽に投資が始められ、万一の暴落の場合でも数百万円規模の投資に比べて大きなケガになりにくく、それでいて、波に乗れば株価が数倍、数十倍にもなる大化けも期待できます。
 ローリスクでハイリターンを狙う。それが、成長性の高い割安低位株投資です。
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○ チャートに上値抵抗線、下値指示線を引くだけでトレンドはつかめる – 3.上昇トレンドに乗るスパンをどう読むか
 株の相場は「上がる」か「下がる」か「横ばい」のいずれかです。その相場の動向を示すのが「トレンド(傾向)」といわれるものです。トレンドは、日経平均株価や個別銘柄が3か月以上にわたって上昇か下降、いずれかの方向に動くことをいいます。
 もちろん、この間には細かな動きはあります。しかし、動き全体として見たとき、上昇トレンドを示している場合は直前の安値を下回ることはありません。逆に下降トレンドを示しているときは、直前の高値を上回ることはありません。
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 また、日経平均株価が3割以上、上昇するようなときは「大潮」であり、儲けのチャンスは大きくなります。
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○ 儲けるチャンスを見つけるポイント – 3.上昇トレンドに乗るスパンをどう読むか
 その儲けるチャンスを見つけるコツを紹介しましょう。
 まず、チャートブックで3カ月以上、下げている銘柄をピックアップし、上の図のように高値を結ぶ線を引きます。これを上値抵抗線といいます。株価がこの上値抵抗線を上に抜いたときが潮の流れが変わったときであり買いの急所となります。
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○ 相場全体の動きをつかむのに適している – 4.時価総額で相場全体の動向をつかむ
 個別企業の業績が良いとか、新製品を開発したといった好材料があり株式を買ってみたもののいっこうに値上がりしないときがあります。このようなケースは相場全体が弱いか、あるいは、下降局面にある場合が多いのです。
 株式を買う前は、相場の動向を冷静に判断できるのですが、買ってしまうとどうしてもその株に惚れ込んでしまいがちになり、相場の動向をチェックすることがついおろそかになってしまいます。相場全体の動向を無視した株式投資は、危険ですから避けなければなりません。
 株式で儲けるコツは、相場全体が上昇期にあり、なおかつ、個別銘柄に材料があるときが最も儲けるチャンスが多いときなのです。
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 また、日経平均株価のトレンドが転換後、どの程度上昇するかを予測する場合にも、GDP(国内総生産)と東証1部の時価総額を比較することで見ることができます。
一般的には、GDP額と時価総額は同じ程度が理想といわれています。
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○ 株価上昇率が大きいのが特徴 – 5.株価は低くとも日本の将来に大切な企業かどうか
 スタート時点の株価は低位でも、新製品が開発されたり、リストラで業績が回復したりすると、その銘柄は人気が出てきます。とくに、直近まで業績が悪かった企業に変化が起こると、信用取引を利用したカラ売り(株券を借りて売り立てることで、株価が値下がりすれば利益となるが、値上がりすると損失覚悟で買い戻して返却しなくてはいけない)が増加して仕手化するから予想外の値上がりとなってくるのです。
 「割安低位株」は先述したとおり成長性がない、業績がよくない、株価におもしろみがない、という「3ない」イメージもありますが、業績回復とそれに伴う信用取り組み面で株価におもしろみが出るため株価が上昇するのです。
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○ 円高は低位株が狙い目、円安では不利 – 7.円高・円安は「割安・低位」の株にどう影響するのか
 日本という国を日本株式会社に置き換えた場合、国債は日本株式会社が発行している社債のようなものといえます。では、通貨はどうでしょう。これは、日本株式会社の発行する株券に近いものといえます。こうしてみますと、少々、乱暴な見方ですが、企業は社債と株券を発行、国は社債にあたる国債と株券に近い通貨を発行しているとみることができます。
 社債も国債も財務内容の優劣を基準にムーディーズ社などの格付け機関によって格付けが行われ、優秀な場合は発行金利が低くて済みますが、格付けが下がると調達金利負担が重くなります。株券は株式市場で株価として評価され、通貨も株券と同じようには世界の為替市場において価格によって評価されます。
 つまり、社債、国債は満期日にちゃんと返してもらえるだろうかということから「返済能力」と同時に収益性(儲け具合)が重要となります。株券は満期がないのですうから、少しでも儲けのいい、経営のうまい企業へ資金が流れることになります。ここに、株価の変動、通貨の変動(円高・円安)が起きるのです。
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○ 公定歩合の変化は個人消費、企業業績に大きな影響を与える – 8.金利は「割安・低位」の株にどう影響するのか
 公定歩合は中央銀行、つまり日本銀行が民間の銀行に対して貸し出すときの金利のことをいいます。日本銀行の貸し出し金利が上がれば、銀行は個人や企業への貸し出し金利を高くします。この影響を受けるのが、身近なところでは住宅ローン金利です。なにしろ住宅だけに借りる金額が大きいため金利アップは家計に響きます。
 この金利の影響を受ける人はすでに借りている人だけではありません。これから借りて家を建てようと考えている人も、金利が高いと住宅の購入をあきらめて見送るようになります。その結果、GDPの「住宅部門」が減少して景気が悪い状況になります。
 個人消費においても、車をローンで買う人も金利が上がれば様子をみるようになります。さらに、企業の設備投資はとくに敏感です。
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 金利が高くなると、産業界全体の活動も鈍化し企業収益が伸び悩みますから株価自体も上がりにくくなってきます。つまり、利息と企業業績の両面で株式投資に大きな影響を与えることになります。
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○ 金利と株式投資を見るチェックポイント – 8.金利は「割安・低位」の株にどう影響するか
 公定歩合の低いときは低位株が相対的に有利です。反対に金利が7%にもなれば、預金しておけば10年で元本が2倍になりますから、苦労して株をやるよりはるかに楽です。金利が高いときは借金の多い企業には負担ですから、公定歩合が上昇し始めたら低位株より無借金企業の多い小型株が有利となります。
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○ 出来高急増信号に注目 – 10.「割安・低位」の成長性をチャートでつかむ
 株式投資では、全般相場は上に向いているのか、下に向いているのかという「傾向・方向」をつかみ、次に、グループ別、たとえば電機という業種、値がさ株あるいは低位株というグループ別に方向性を知り、最後に投資しようとしている個別銘柄の方向(トレンド)を把握します。
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 株価の動きはひとつの傾向、たとえば、上げ始めればしばらく上がるし、下げ始めると下げ止まるまで下がるといった動きを示します。こうした動きを分析できるのがチャートなのです。
 株価は下げ局面では陰線と呼ばれる下げを示すローソク足が連続します。ところが、下げと上げが混在し、上げを示す陽線のローソク足が出ると、その後、急に上げ始めます。このときが買いシグナルとなります。出来高を見てみると当然増えているはずです。
 しかし、これまで上がっていた株価がもたもたした後、急に下げ始め、長い陰線が出たら売りシグナルとなります。このように、チャートの動きを見ていれば、売買のタイミングをつかむことができます。
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○ 割安で低位な株には重厚長大企業が多い – 11.企業の業績変化から上昇する割安株をつかむ
 企業業績は会社の通信簿です。その通信簿の結果が株価に一番はっきりと現れます。
 では、業績は何によってもたらされるのかといえば、内部的な要因では「人材」「技術」「生産設備」「資金」「のれん、ブランド」「情報収集と分析力」等であり、外部的要因には「景気」「競争」「法律変更などに伴う制度問題」「人口増減などの社会の変化」等です。
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 しかし残念なことに、割安低位株には戦後の日本の復興期に活躍した重厚長大企業が多く含まれています。重厚長大企業は図体が大きく、社会変化への対応が難しいため業績が停滞していると見られ、株価の安い銘柄も多いのです。そうした中で、体質を変えている企業を見つけることが割安低位株投資で成果を上げる近道といえます。
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○ 絶対額より変化率に注目 – 11.企業の業績変化から上昇する割安株をつかむ
 「割安低位株」と企業業績という関係では「絶対額」はあまり問題になりません。注目されるのは「変化率」です。
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 ソニーやソフトバンクなど、一時的にせよ業績が悪化するとボロクソに言われて、ある意味では気の毒なほどです。
 一方、「割安低位株」は、もともと業績がよくなかったり、あまり注目や期待を集めていないわけですから、少しでもよくなれば一斉に注目されます。
 学業優秀な生徒は100点満点を取っても当たり前に見られますが、いつも10点そこそこの生徒が50点を取ると仲間からも家族からも注目され評価されるのと似ています。100点の生徒は優秀なのですが、100点はどこまでいっても100点です。普段は10点の生徒が50点を取ると「変化率は5倍」になるのです。
 これが株の動く最大の理由です。株にとって大の好物は「変化」であることを覚えておいてください。変化を見るときは、予想の数字(たとえば中間期での通期業績予想修正など)が重要になります。
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○ ハイリスク、ハイリターンの信用取引 – 12.信用取引と仕手の手口を知っておこう
 信用取引とは、現物の株式を売買するものではありません。簡単に言うと、証券会社からお金を借りて株を買ったり、株券を借りて売ったりする取引です。証券会社に対しては、担保となる現金または株券を差し入れるとともに、金利を払います。
 差し入れた担保(委託保証金といいます)の約3倍の金額の売買取引ができます。そのため、キャピタルゲイン(株価の変動による利益)が発生した場合は、手持ち資金の3倍の儲けが得られます。ただし、損をする場合も3倍です。ほかに、逆日歩や追証などのリスクもあります。つまり、現物取引に比べると、ハイリスク、ハイリターンとなります。
 もうひとつ、現物取引と異なるのは「カラ売り」ができる点です。カラ売りとは、ある銘柄がこれから下がると予想した時、証券会社から株を借りて売ることです。その後、実際に下がった時に買い戻し、証券会社に株を返します。高く売って安く買い戻した、その差額がキャピタルゲインとなります。
 ただし、これも現物取引や信用買いに比べるとハイリスクです。買った株が下がっても最低0円で、買った時の値段分の損失で収まります。が、カラ売りの場合、予想が外れて上がった場合、どこまで上がるかわかりませんから、損失は青天井です。
(PARA2 「割安・成長株」で確実に稼ぐポイント!)

○ 仕手の手口は注意が必要 – 12.信用取引と仕手の手口を知っておこう
 とくに、人間の常識のウラを突くところが最大のポイントです。たとえば、ある銘柄が長年にわたって200円だったのが、ある日300円に棒上げしますと、ほとんどの人は「そんなバカな」という思いでカラ売りをします。そこが仕手の狙いどころなのです。
 仕手が目をつけて仕手株に育て上げる銘柄にはいくつかの共通項があります。①低位株である②業績変化率が見込める③多くの投資家がその銘柄にダメだという先入観を持っている④表面化していない新製品などの材料がある⑤株価が1株当たり株主資本を下回っており割安である⑥発行株数が多くない・・・などです。
 逆にいいますと仕手はほとんどの場合、値段の高い銘柄は仕掛けてきません。しかも2年、3年単位で手がけてきます。このため期間という観点からは投機的とはいえないのですが、数人のグループを作って徐々に買い上がっていき、さらに、最終的には自分達の買った銘柄の売り抜けが目的ですからやはり投機的といえるでしょう。
 買い上げる過程では先入観を持った人のカラ売りを誘っていきます。いったん相場が壊れたような動きをさせる高等テクニックも使ってきます。株価に一番好物の業績の変化率を持っている場合が多いので様子を見ていた人まで買いに回って大きな相場になり、最終的にはカラ売りした人が決済できないために自殺ということにもなります。
(PARA2 「割安・成長株」で確実に稼ぐポイント!)












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