株式投資塾 これだけ知っていれば失敗しない!(3章 株式投資で準備すべき道具)

成田 青央 (著) 2003年10月


○ 1.場帳 - 保有銘柄の終値を記入するノート
 みなさんは、場帳というものを付けていないでしょうし、その存在すら知らなかったと思います。しかし、株式投資で利益を出そうと考えているのでしたら、場帳は必須のアイテムです。
 本屋に並んでいる株式関係の本や、投資雑誌では場帳の必要性どころか、その存在すらほとんど明記されていませんが、これが無いと相場で儲けることはできないほど大切で、なくてはならない物なのです。
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 主婦がスーパーで割安な物をお買い得商品と考え購入するためにチラシをチェックするのと同じように、日々の株価の値動きのくせや傾向を場帳に記入することで、売買しようとしている銘柄の動きの傾向や周期性や、株価が割安か割高かを知ることができるのです。
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 主婦がスーパーで割安な物をお買い得商品と考え購入するためにチラシをチェックするのと同じいように、日々の株価の値動きのくせや傾向を場帳に記入することで、売買しようとしている銘柄の動きの傾向や周期性や、株価が割安か割高かを知ることができるのです。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

○ 2.グラフ - 相場の傾向をみる
 場帳がデジタルな数字の変化の感覚から価格の傾向を知るものだとすれば、グラフはアナログな感覚で価格の傾向を知るためのものです。
 代表的なところでは、日足チャートですが、私の経験上これはあまり役に立たないので、現在は簡単な折れ線グラフを使っています。
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 折れ線グラフというのはけっこう敏感に動くものなので、デジタル感覚の場帳との愛称が良いということに気付いたのです。日足の場合ですと、けっこうアバウトと言いますか、傾向自体がかなりあいまいな感覚でしか感じられません。
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 ところが終値折れ線グラフは線1本のグラフですから、もう許してくださいというくらい繊細に力強く株価の値動きを表しているのです。暇な人は、手書きでも、表計算ソフトでもいいですから、1カ月ぐらいの期間で同じ銘柄の日足グラフと終値折れ線グラフを書いてみてください。私の言っていることが分かると思います。
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 この簡単なやり方で、どのくらい利益が出るかといいますと、大ざっぱですが、年間トータルで20%ぐらいの利益率が見込めます。こんなアバウトな投資方法でも、けっこう、利益は出るのです。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

○ 3.建玉帳 - 損益を記入する物
 要するに帳簿です。お金を扱うのですから記録をつけましょうということです。
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 確かに、証券会社で顧客の損益は営業上の必要性から付けていますし、月末には残高証明書が送られてきますので、それで十分だと考えている人も大勢いらっしゃるでしょうが、それでは駄目なのです。
 例えば、会社で帳簿を付けずに事業を経営するところがあると思いますか。ないでしょう。お金を扱う以上、その出入りを記録することは、資本主義の常識なのです。
 ですから、面倒でも自分のお金の記録は必ず付けてください。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

○ 4.資料 - 投資判断に必要
 基本的に必要な資料は新聞と、四季報です。他のマネー雑誌や、レポートなどは必要ではありません。まあ、暇つぶしに読むくらいでしたらよいのですが、それを元に投資の判断をするのはお勧めしません。やはり投資の判断は自分ですべきです。
 では、なぜ、雑誌やレポートが必要ないかの理由を説明したいと思います。
 まず投資雑誌に関してですが、みなさんはご存じでしょうが、この手の雑誌は私たちが購入するお金ではなく、会社からの広告費で運営されています。ですから当然、広告主の悪口は言えません。
 例えば、この手の雑誌に一昔前、和牛商法と言いますか、投資家に牛を購入してもらい、生産者が育て、牛の販売代金を投資家に還元するという投資案件の広告がたくさん掲載されていましたが、いつの間にかなくなってしまいました。みなさんはどう思いますか。普通は、雑誌に掲載されれば、それなりの信頼性があると考えるのが普通でしょう。しかし、出版社側からしてみれば、広告主から頂く広告費で雑誌が運営されている以上、広告主には逆らえません。どんなにその広告主の投資家案件が詐欺に近いと思っていても、それを言っては、雑誌の運営が上手くいかないので、そこは、投資家の自己責任ということで、雑誌側は逃げられるわけです。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

○ 5.投資技術 - 練習により向上する
 投資技術の話をする前に、素人(アマチュア)と玄人(プロ)の違いについて考えてみましょう。
 私の独断と偏見から言わせてもらいますと、
 素人というのは可能性を夢見る人、
 玄人というのは、訓練された技術を使い必然性を追いかける人、
 です。
 一般的に下手な人ほど、難しい事をやりたがります。ゴルフを例に出せば、
 ドローやフェードボールを打ちたがる、
 バックスピンのかかったボールでピンに寄せたがる、
 などほかにもいろいろあります。
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 上手なゴルファーは無駄な事をしません。はっきり言って見ていてつまらないです。ドライバーはフェアウエイを確実にキープし、アイアンショットは狙った所に確実に運び、パッとは多くて2パットです。
 どうしてそんなに上手なんですかと聞いたところ、“あんたと違って私は簡単な事しかやらないから”だそうです。
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 基本的に利益を出す方法は逆張りか順張りのやり方を覚え、場帳とグラフでタイミングを見計らい、実際に株式投資を何度もやってみることが、株式投資で恒常的に利益を上げることのできる人間になる一番の近道です。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

○ 7.資金はどのくらい必要か
 昔から言われていることですが、逆張りのやりかたで株市投資で儲けようと思ったら、最低でも、1銘柄の購入金額の3倍の資金が必要です(逆張りと順張りについては第4章で詳しく説明します)。
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 具体的に説明しますと、新規の買いポジションを作る場合に資金の3分の1、つなぎを入れる際に3分の1、残りの3分の1は余裕資金といいますか、損している時の緩衝材の役割に果たします。
 分割売買での買い下がり、売り上げりが逆張りの基本ですから、利益が乗るまでは、損をするためにポジションを作るのです。
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 失敗を許容し、そして成功するためには、逆張り投資では最低1銘柄の株価の3倍の資金は用意してください。心理的安定のためには、資金的に余裕を持つこと。この安心感が逆張り投資で成功するための秘訣です。

 順張り投資をするには、最低でも5銘柄は買える資金が必要です。既に説明したように、順張り投資法は低い確率のホームランを狙う投資法ですから、常に多数の銘柄を保有して勝負しなければいけません。保有する銘柄が多ければ多いほど、ホームランを打てるチャンスは上昇します。
 しかし、現実的には、ホームランを打つために多数の銘柄を保有してみても、そのほとんどは、損切りするか、わずかの利益で、逆指値の注文で仕切られることがほとんどなのです。
(3章 株式投資で準備すべき道具)

 









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