株式投資塾 これだけ知っていれば失敗しない!(4章 株式投資の基本の基本)

成田 青央 (著) 2003年10月


○ 1.株価分析は後回し、まずは投資の基本のお勉強
 現実には、株価分析はあまり役には立っていません。それどころか、それらの分析方法を盲信したために、株式投資で大損した人はたくさん存在します。大きいところでは、銀行・生保・年金資金ですか、小さいところでは、私たちの身の回りの知り合いや友人などです。
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 “株式投資で儲けるために必要なことは、” 学術的な株価の研究ではなく、高い確率で儲ける技術を身に付けること“。
 この純然たる事実を理解してほしいのです。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 2.順張りと逆張りについて
 私を例に出しますと、私は逆張りを溺愛しています。理由は、“好きだから”。以上です。
 これでは話にならないので、すこし解説を加えます。後ほど詳しく説明しますが、逆張りは、ある程度は利益と損失が計算ができます。つまり前もって、リスクとリターンがある程度予測ができるのです。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 3.順張り(トレンドフォロー型)について
 順張りについて説明します。この方法はトレンドフォローとかブレイクアウトなどと一般的に言われている投資技術でして、簡単に言えば、株価の大きな流れについていくやり方です。
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 株価の動きを年間トータルで見てみると、8割程度の期間は従来相場でして、大体同じ値幅を行ったり来たりしています。例えば300円から800円ぐらいの幅のゆっくり波動を描きながら移動しています。ところが、ある時、このレンジから外れ、狂ったように移動しています。このレンジから株価が外れ、大きく移動する動きを利益に源泉とする方法が順張りという投資方法です。
 逆の言い方をしますと、順張りでは年間の2割しか儲けるチャンスは無いのです。ですからチャンスを手にするためには、少なくとも5銘柄、できれば10銘柄ぐらいは保有する必要があるのです。そして、その保有銘柄の中で1つか2つだけが大きく儲けることができ、残りすべての銘柄は損切りの対象となります。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 4.順張りは従来相場の高値抜けか安値抜けの銘柄を売買すること
 塩漬け株を避ける最前の方法は、すでに説明した通り、場帳を付け、それを見ながら運用することです。そうすれば塩漬け株を確実に避けることができます。
 次善の方法としては、逆指値で仕切注文を入れておくことです。逆指値というのは、現在株価が400円の時、350円に下がったら仕切ってくださいという注文方法です。これを確実に実行しておけば、塩漬け株も無くなります。
 順張り投資の初心者で、損切りや利食いが上手にできない方は、強制的に注文が執行されるこの逆指値注文を上手に使ってください。そうすれば、損は少額ですみますし、利益は強制的に確定させれますので、便利な注文方法だと思います。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 6.逆張りについて
 株価が下げているときに、この辺が底値かなと思われるところで株式を買い、そこから予定通りに、株価が反転したら儲かります。そして、この辺が天井かなというところで株を売却して利益を確定させる投資法です。
 一発勝負の順張り投資法と違い、逆張り投資のポジションの作り方は、買い下がり、売り上がりでの分割売買が基本で、分割売買をすることで、平均値のポジションを作ることが基本になります。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 7.逆張りは安定してうねりを見せている銘柄を売買すること
 逆張りは、順張りと違い、特定銘柄だけを売買する方法です。
 基本は1銘柄だけを売買するのですが、多くても、3銘柄程度を売買するのが限界だと思います。つまり、これから逆張り投資をしようと考えている方は、この何銘柄かの特定銘柄だけを売買するのです。
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 サラリーマンやOLの方や学生さんなど、時間が無いが株式投資をやってみたいという方にはうってつけの投資法です。なにしろ、銘柄選択の必要性が無く、技術勝負ですから、サイドワークにはうってつけだと思います。
 では、具体的にどんな銘柄が良いか説明します。基本は大型株で空売りができて、適当にうねりを見せている銘柄ならなんでもよいです。以上の3条件が満たされていればあなたの好きな銘柄に投資してください。
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 参考までに私は、日経225のETFとトヨタとNTTの3銘柄だけです。どうです面白くもないでしょう。ETFは置いておいて、トヨタとかNTTを仕手株にして遊ぶという根性のあるというか、無謀な人間はまずいないでしょうから、私はこの銘柄だけを延々と繰り返し売買しているのです。つまり、自然な流れで動く銘柄だけを売買するのです。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 8.具体的な逆張りの方法論
 まずは逆張りの基本である、分割売買の説明をします。
 分割売買の基本原則は、等分割(1・1・1)か不等分割(1・3・5)などの買い下がり、売り上がりです。なぜこういう売買をするかといえば、買値や売値の平均値を良くするためです。
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 場帳を付けていれば、値動きの傾向や、株価の描く波動の期間、だいたいの天底の値段がなんとなく分かります。しかし、これからはあくまでもそろそろかなというあいまいな感覚ですから、もし底だと思うところで、1回でポジションを作ってしまっても、そこが相場の底だという確証はないのです。確かに底かもしれないが、底じゃないかもしれません。もしかしたら、底抜けして今までの従来相場から離れてしまうかもしれません。一括売買でしたらその時点でアウトですよね。
 そこで、そういったリスクを避ける意味で売り買いする値段を分散させつつ、自分に有利なポジションを作る投資法が逆張り投資法なのです。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 9.心理的ストレスがかかる逆張り
 逆張りという投資法は、分割売買で株価が下がることを前提にして、株式を買い下がりながら買っていく投資法なのです。つまり、株を買うときは損をすることを前提にした投資法なのです。
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 みなさんはほとんどは、株の売買を宝くじのように考え、ここが底値、上がれば万歳、下がればガックリというふうに株式の売買をしていると思います。
 この投資法は楽しいですよね。「よし勝負」というノリで行うのですから、スリルはありますし、買った負けたと楽しんで株式投資ができます。
 ところが、逆張りは損を前提に買い下がっていきます。この場合ですと、9000円で買って、損しているのに8000円で買い増しします。もし予定通りに株価が反発せず更に下げていったら、損に損を重ねることになります。損失を抱えていますのでストレスはたまりますし、あなたのお金は減っていきます。
 つまり、一般投資家の株式投資は点で勝負しているのに対し、逆張り投資家は線で勝負しているのです。
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 当然ですが、点で勝負をする投資より、線で勝負をする投資の方が勝率は高いです。それはそうですよね、8000円より上がるか下がるかより、9000円台から8000円台のどこかで反発するかの勝負をする方が、勝率は高いですよね。
 ですから、逆張り投資は、勝率が高いのです。
 株式投資で儲けるということは、企業で働くみたいに体や頭を酷使するのではなく、神経をすり減らすことで、儲けるのだということを覚えておいてください。
 世の中タダでお金が入るのは遺産相続と道端に落ちているお金を拾うことだけです。その他、すべての儲けには対価が要求されます。今まで株式投資なんて博打で稼ぐアブク銭だと考えていた人が多いでしょう。確かにそういう面もあります。しかし、逆張りで株式投資をする場合は、ストレスを抱え神経をすり減らすから、高確率で儲かるのだということを覚えておいてください。
(4章 株式投資の基本の基本)

○ 11.損切りについて
 みなさんも経験があるでしょうが、損切りをしたら、そこが底値だったとか、損切りをしたらすぐに株価が反転し損した、こんなことだったら損切りなどしない方が良かった。実によるある話です。しかし、損切りのおかげで大損を免れたという経験も必ずお持ちのはずです。そうです。損切りというのは、相場で大損を回避するために少々の損失には鷹揚(おうよう)になることが大事なのです。
 考えてみてください。損切りに引っかかったということは、その時点で投資判断が間違っていたから起こる現象です。ですから素直に間違いを認めて“すみません私が間違っていました”と市場に頭を下げて謝るのです。
 相場の世界で謝るという意味は、投資の負けた分の金額をマーケットに置いてくることです。これをできない頑固者は、相場に参加しない方がよいと思います。
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 ですから、素直に負けを認めて、“ごめんなさい、許して下さい、勘弁してください”と頭を下げましょう。市場は寛大ですから、1度頭を下げて謝れば、必ず許してくれます。
(4章 株式投資の基本の基本)

 









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