なぜか日本人が知らなかった新しい株の本(第1章 株式投資で儲かるしくみ)

山口 揚平 (著) 2005年7月20日

  目 次
 第1章 株式投資で儲けるしくみ
  1. 株式投資はやっぱり有利?
  2. 株で儲けるしくみ
 第2章 「価値」ってなに?
  1. 価値は「利益」と「リスク」の天秤の上にある
  2. 株の価値だって簡単にわかる
  3. 価値のしくみがわかれば、投資の本質が見えてくる
 第3章 企業の価値を暴き出せ!
  1. 企業価値を出す前に知っておくべきこと
  2. 5分で弾ける株の価値
  3. 割安株をどのように探すのか?
 第4章 価値の「源泉」を見抜くには?
  1. 結果をもたらす原因に目を向けよ
  2. 市場の魅力度とはなにか?
  3. 強いビジネスとはなにか?
  4. 強いモデルを横展開できるか?
  5. 目を付けるべきは小型・割安・成長株
 第5章 なぜ株価は上がるのか?
  1. 株式投資とは、価値と価格の差を見抜くゲーム
  2. 株価が上がるきっかけとは?
  3. 良い投資先の条件はたったの2つ
  4. 有望株とはどんな株?
  5. 株式市場の4種類の投資家たち
 第6章 「感情の罠」にはまらないために
  1. なぜ株で損をするのか?
  2. 「感情の罠」が自然に損を引き寄せる
  3. 投資家に救いはあるのか?
  4. 投資に役立つ7つの習慣

 「第1章 株式投資で儲かるしくみ」では、お金を殖やすためにパチンコ、競馬など合計8つの選択肢からどれが一番よいかという事例と、企業価値などについて紹介されている。例えば、コストや手間、最低投資額や投資先の有望度の見極めやすさから株式投資こそがお金を殖やすためには効率がよいことや、企業の価値は稼ぐ利益の力と貯めている財産から成ることについて説明している。

 「第2章 「価値」ってなに?」では、合理的な投資方法などについて紹介されている。例えば株の妥当な価値を知っていれば株価が下がったときはより高い利回りを得られるチャンスであることや、預金も投資も企業に融資しているという点では同じことであることなどについて説明している。

 「第3章 企業の価値を暴き出せ!」では、企業は投資に対する期待利回りと内部に貯めている財産の合計で考えることや、安全域という考え手について紹介されている。例えば企業の価値を4つのステップで弾く手順や、価値と株価の差という安全域の発想などについて説明している。

 「第4章 価値の「源泉」を見抜くには?」では、企業が利益を出すためのしくみや、高い利益率の源泉、小型株投資での利点などについて紹介されている。例えば、企業が利益を出すためのしくみは4つの視点から考えることの必要性や、高い利益率を出す企業について4つのパターンがあることを説明している。

 「第5章 なぜ株価は上がるのか?」では、株の価値と価格の差が生まれる理由や、割安に放置されている株が上がるためのきっかとなる材料などについて紹介されている。例えば、株の価値と価格の差は情報と感情で生まれることや、割安に放置されている株が上がるためには増配など合計9つのきっかけとなる材料があることなどを挙げている。

 「第6章 「感情の罠」にはまらないために」では、根拠のない投資は感情の罠に陥ることや、その罠に陥らないための方法などについて紹介されている。例えば、株価が毎日動くことによって感情的になりやすいことや、感情の罠を避けるために企業の価値に基づいて投資判断を行うことや行動ファイナンスへの理解を深めることなどを挙げている。

1.株式投資はやっぱり有利?
 ※ 100万円の正しい使い道は?
 Q1 ボーナスの日。今期、好調だったあなたの会社では、100万円のボーナスが支給されました。堅実なあんたは、このお金を有効に使えないかと考えます。
 そこで挙げた選択肢は次の8つ。さて、いったい何に100万円を使いますか?
  ① パチンコ
  ② 競馬
  ③ 宝くじ
  ④ 生命保険
  ⑤ 定期預金
  ⑥ 不動産投資
  ⑦ 外貨預金
  ⑧ 株市投資
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 ※ ギャンブルは必ず最後に損をする
 パチンコ、競馬、宝くじは、一般にギャンブルと呼ばれています。ギャンブルは、短期的には大当たりをして稼げるかもしれませんが、長期的にはお金が減るしくみになっています。なぜなら、ギャンブルには必ず胴元がいて、掛け金の何十%かを抜いていくからです。
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 宝くじは、一攫千金で、当たれば人生が変わるといいますが、1回のギャンブルとしてはもっとも損な賭けといえます。胴元が52%を徴収するしくみになっているからです。ということは、単純に考えれば1枚100円の宝くじの妥当な価値は、実は48円しかないということになります。
 このように、パチンコでも競馬でも宝くじでも、胴元が取り分を抜いていく以上、ギャンブルというのは続ければ、平均的には必ず損をするしくみになっているのです。
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 ※ 生命保険は悲惨なギャンブル
 生命保険はどうでしょうか。実はこれもギャンブルと同じしくみです。ただ死んでしまったほうが“勝ち”という、なんとも悲惨なギャンブルです。私たちは、保険料を払ったとたんに、保険会社という巨大な胴元に手数料を抜かれる損な賭けに参加したことになります。
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 ※ 小さな確率、大きな代償
 ところで、ギャンブルにしても保険にしても、基本的に私たちはこれらにお金を使うのが好きです。それは、私たち人間が、小さな可能性(確率)をより重視し、その確率よりも大きな代償を払ってしまうという性質をもっているからなのです。
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 生命保険は、安心を土台として売れているのです。また宝くじの1等も、250万分の1という極小の当選確率のもつ数字意味は忘れ去られ、3億円が当たるかもしれないという感情的期待にばかり焦点が当てられます。
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 ※ 定期預金、不動産投資はどうか?
 不動産投資はどうでしょうか? 不動産投資の難点は、最低限必要な投資金額が大きく、100万円ではなかなか始めにくいことです。また不動産の場合は、「買うとき」、「保有しているあいだ」、「売るとき」に合計10種類以上の税金が課せられることや、業者手数料が3%かかること、それに物件探しは実際に現場に行かなければならないことなど、手間と時間がかかる点も問題となります。

 ※ 株式投資は手間なし、低コスト
 残る2つ、外貨預金と株式投資はどうでしょうか? 外貨預金も株式投資も、手軽さという点では共通しています。それぞれ口座をつくって、売買の注文を出せばよいだけです。
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 コストの面ではどうでしょうか? 両者を比較すると、税金は同じとしても、手数料は株式投資のほうが安そうです。
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 さらにもう1つのポイントは、投資先の有望度を見極められるか、という点です。円でもつことのリスクを避ける目的ではなく、純粋に投資として外貨預金の有望度を本気で見極めようとすれば、各国間の国力の差と貨幣の流通量を見極めなければなりません。少なくとも、外国の金利動向や将来の国力、経済動向、対円相場がわからなければなりませんが、これは普通の人には難しいです。一方、株式投資では、上場している約3700社の企業の中から身近な特定企業の有望度を見ればよいわけですから、敷居はぐっと低くなります。
 コストや手間、最低投資額、投資先の有望度の見極めやすさという点から定期預金、不動産投資、外貨預金、株式投資の4つを評価すると、100万円のお金を殖やすという意味では、株式投資はもっとも効率が良いといえます。
(第1章 株式投資で儲けるしくみ)

2.株で儲けるしくみ
 ※ 基本は「安く買って高く売る」
 何事も、儲けるための基本は「安く買って高く売る」ことです。ビジネスであろうが株式投資であろうが、すべて同じ原則です。したがって株で儲けるためには、まず株を「安く買う」ということを理解する必要があります。
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 ※ 株のあるべき価格、すなわち企業価値とはなにか?
 企業の価値は、その企業が稼ぐ「利益」と、過去に稼いで、会社という「蔵」に貯めている「財産」から成り立っています。そのため企業価値を算定するには、事業が利益を生むしくみを暴く力と、財務諸表を読み解き財産の価値を見抜く知識が必要です。
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 ※ なぜ株価は上がるのか?
 端的にいうと、株価が上がるのは、実際の価値よりも安い株が、市場から評価されてその株本来の「価値」に近付くからです。株価が本来あるべき価値より低い状態にあることを「割安」といいます。この割安な状態が、なんらかのキッカケや時間の経過とともに、市場の参加者たちから見直されることで株価が上がるのです。その結果、私たちは利益を上げることができます。
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 ※ 合理的に行動し、高い利益を上げるには?
 理屈はわかっても株式投資で損をすることはあります。私たちは、論理ではなく感情で判断し行動するときに、大きな失敗を犯します。そして「株はやっぱり怖い、おとなしく預金でもしておこう」ということになります。ですが、本当に危険なのは投資ではなく、感情につられて行動しがちな投資家自身なのです。
(第1章 株式投資で儲けるしくみ)

 









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