ピーター・リンチの株の教科書(序 私たちの生活と会社)

ピーター・リンチ、 ジョン・ロスチャイルド (著) 2006年10月27日

  目 次
 1章 資本主義の歴史 - 簡単なおさらい
  1. 資本主義の夜明け
  2.誰がメイフラワー号の資金を出したのか
  3.株式投資の始まり、そして最初のバブル
  4.アメリカの上場会社第一号は銀行
  5.なかなか理解されなかった銀行の役割
  6.“見えざる手”の発見
  7.アメリカの最初の百万長者は船成り金
  8.ニレの木陰で始まった株式取引
  9.農業から工業化へ
  10.西部開拓を支えたのは誰?
  11.“ブランド”の成長
  12.“泥棒貴族”の登場
  13.“独占”はなぜ怖いか
  14.“平均株価”の誕生
  15.企業城下町の功罪を考える
  16.マルクスの間違い
  17.一九二九年の大暴落前夜
  18.大恐慌は繰り返さない
  19.大恐慌でも伸びた会社
  20.アメリカの復活
  21.投資家保護と不正追放
  22.増え続ける株主
 2章 投資の基本
  1. 今すぐ始める
  2.お金に働いてもらう
  3.何に投資するか - 五つの基本型
  4.株式投資 - 時間を味方にする
  5.投資信託 - プロに任せる
  6.株式投資は愉快な冒険だ
  7.株を買うにはどうするか
  8.株式欄を読もう
  9.株主になると特典がある
  10.利益の意味を正しく理解しよう
  11.会社は成長するお金の工場だ
  12.冷静であれば一〇倍も難しくない
 3章 会社の一生
  1. 第一の誕生日 - 会社の創立
  2.第二の誕生日 - 株式の公開
  3.青少年期 - リスクも魅力一杯
  4.中年期 - 安定のなかにも忍び寄る危機
  5.老年期 - 資産家の屋根裏部屋の魅力
  6.会社をめぐるドラマ
  7.会社が死期を迎えるとき
  8.会社はインフレと不況に揉まれる
  9.強気と弱気の間で揺れ動く投資家
 4章 見えざる手
  1. チャンスは誰にでもある
  2.アメリカの黄金時代再び
  3.新時代を築くヒーローたち

  「1章 資本主義の歴史 - 簡単なおさらい」では、資本主義社会の担い手として投資家の重要な役割などについて紹介されている。また、資本主義社会がうまく機能するためには競争が必要で、逆に独占が消費者や国にとって恐ろしいことになることを紹介している。

 「2章 投資の基本」では、預金や骨董品、株式など5つの投資対象について検討している。不動産を除いて一番よいのは株式への投資を挙げているが、それは放っておけるお金で投資を行い、いつかはやって来る調整や暴落局面でも持ち続けることを前提としている。
また、株式の銘柄選びについても五つの方法を挙げているが、時間と熱意があれば自分で銘柄を選ぶ方法を推奨している。

 「3章 会社の一生」では、会社の誕生から死期までの一生について紹介されている。例えば、株式を上場したばかりの時期は会社としてまだ若く破綻のリスクも高いが、急成長が期待できることや、老年期になると成長は望めないものの実績や含み資産を持っていることなどを挙げている。

「4章 見えざる手」では、大成功した会社のストーリーについて紹介されている。例えば、コカ・コーラ社は危機に直面しながらも経費削減が成功して、1929年の大恐慌を迎えた。この世の終わりだと言って他の会社が苦しい状況のときに、コカ・コーラ社は好収益を続けて株価は8倍にも上昇した例を紹介している。

○ 会社 - その役割と株主の責任
 会社そのものは、その役員や経営幹部と同じように、訴訟の対象にされます。ところが、そのオーナーである株主は保護されているのです。訴えられることはありません。
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 これは資本主義制度にとっての大きな防御策になっています。もし会社が過ちを犯したとき、株主も訴えの対象にされるとしたら、株を買う人、つまり投資家がいなくなるからです。タンカーの事故だとか、ネズミの毛がハンバーガーの中に入っていたとか、日常のビジネスで数え切れないほど起こっているさまざまな事故の、責任を取らされるのは真っ平ということです。責任が限定されていない限り、株を買う人はいないでしょう。
(序 - 私たちの生活と会社)

○ 投資家 - 資本主義の輪の最初の担い手
 公開会社は誰でもオーナーになれるという点で、世界で最も民主的な機関ということができます。真の意味での平等、機会均等のよい例でしょう。肌の色、性別、宗教、国籍、生まれ年、あるいは、ニキビがあろうと息が臭かろうと、まったく関係ないのです。
 仮にマクドナルド社の会長があなたに恨みを抱いていたとしても、彼はあなたがマクドナルド社のオーナーになるのを止めることはできません。
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 ペプシはタコベル、ピザハッツ、ケンタッキー・フライドチキンなどを保有しているので、ペプシの株主になれば、同時にこれらの会社にも投資したことになります。
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 会社が株を売ると、その代金で新しい店を開き、工場を作り、商品の開発費にもあてます。その結果、商品の売上げが伸びて、顧客の数も増える。会社が大きくなり、繁栄すれば、株価も上がる。投資したお金が効果的に使われたことになります。
 一方で、業績のよい会社は社員の給料を上げることもできるし、順次昇格もさせる。また税金の支払いも、増えた利益に応じて増える、という寸法です。こうしたよいことづくめの循環も、あなたのような人たち、会社に対する投資から始まるのです。
 資本主義の輪の最初の担い手は投資家です。あなたの貯蓄が増えて、株式への投資が増えれば増えるほど、あなたの生活は豊かになるはずです。よい会社を選んで投資して、短期を起こしさえしなければ、将来、その株式の価値は大幅に上がると思うからです。
(序 - 私たちの生活と会社)










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