ピーター・リンチの株式投資の法則(第16章 連邦政府のガレージ・セール アライド・キャピタル Ⅱ)

ピーター・リンチ (著), 酒巻 英雄 (監訳) 2002年3月14日


○ はじめに
 アメリカであれ、イギリスであれ、政府保有の株式が売却され、民営化される場合には、通常はその株式の買い手にとってはよい取引であることが多かったということである。
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 どの国であれ(たとえばフィリピンやメキシコ、スペイン)、電話会社が民営化される場合に、株主は一生に一度のご褒美を貰うことができる。世界中の政治家は、電話サービスの向上に精力を傾ける。開発途上国では電話に対する需要が大きく、電話会社は年率二〇パーセントから三〇パーセントの成長を示す。言い換えれば、電話会社への投資は、小型成長株の成長率と優良企業の安定性と独占企業であるがゆえの保証を一度に満足するものである。もし一九一〇年にAT&Tの公開を見逃したとしても、八〇年代後半にスペインやメキシコの電話会社で十分に埋め合わせることができた。
 マゼラン・ファンドの投資家は、メキシコの電話会社で相当な利益を上げた。メキシコ電話会社を訪問して、どんなボーナスがあるのかを確かめにいく必要はなかった。国は経済のその他の部門を拡張させるよりも、その前に電話サービスを改善させる必要性をよく知っていた。電話は道路と同様に重要であった。
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 コンレイルの民営化を祝う集まりで、レーガン大統領はおもしろ半分に次のように発言した。「OK、TVAはいつ売ろうか」もちろん、テネシー・バレー・オーソリティ(TVA)を真剣に民営化しようという企てがあったわけではない。しかし、仮にそういうことがあったとすれば、私はきっと目論見書を何が何でも入手するだろう。アムトラックの民営化の話もかつてあった。同様にカリフォルニアとワイオミングにある海軍の燃料基地も。そういった場合にも、私は目論見書を入手するために列に並びたい。ナショナル・ギャラリーや海軍の音楽隊、ナイアガラの滝も、いつの日にか売却してしまうかもしれない。
(弟16章 連邦政府のガレージ・セール アライド・キャピタルⅡ)









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