フィッシャーの「超」成長株投資(はじめに)

フィリップ・A. フィッシャー (著), 高田 有現 (翻訳), 武田 浩美 (翻訳) 2000年10月1日

  目 次
 Chapter1 いま、そこにある投資チャンス - 幸運とセンスがものを言う
 Chapter2 投資家よ、外に出よ
 Chapter3 最高の株を選び出すための15のポイント
  ○ Point1 その企業は、少なくともあと5~6年の間、企業全体の売上げを大きく伸ばすに十分な市場が見込める製品またはサービスを有しているか
  ○ Point2 その企業の経営者は、現在の人気製品が市場を開拓しつくそうとする時点で、その後も全体の企業売上げを伸ばしていけるように、新製品や新製法を開発していこうという決意をもっているだろうか
  ○ Point3 研究開発の規模と比較して、どれだけの成果が表れているか
  ○ Point4 その企業の営業部門は平均以上の力をもっているか
  ○ Point5 その企業は投資に値するだけの利益率を確保しているか
  ○ Point6 その企業は利益率を維持し、改善するために何をしているか
  ○ Point7 その企業は良好な労使関係を築いているか
  ○ Point8 その企業は管理職の能力を引き出すような環境をつくっているか
  ○ Point9 その企業は管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうか
  ○ Point10 その企業は、しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているか
  ○ Point11 その企業は、他社との競争を勝ち抜くために企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか
  ○ Point12 その企業は収益に関して長期的な展望をもっているか
  ○ Point13 近々その企業は成長のために増資をする必要がないかどうか。その増資にともなう株数の増加によって現在の株主の利益を大きく損なう恐れはないだろうか
  ○ Point14 その企業の経営者は事業が順調なときには投資家に気軽に口を開くのに、困難な状況に陥ったり市場の期待を裏切るような出来事が起こったりすると、貝のように口を閉ざしたりはしないだろうか
  ○ Point15 その企業の経営者はほんとうに切実だろうか
 Chapter4 何を買うべきか - 『超』成長株を買え!
  ○ 本書の目的の確認
  ○ 自分を見つめる
  ○ アドバイザーの選び方
  ○ 優良株投資
  ○ 小型株投資
  ○ 資金配分
  ○ おすすめの投資戦術
  ○ 小規模投資客へのアドバイス
  ○ フィッシャーから個人投資家への「個人的アドバイス」
 Chapter5 いつ買うべきか - もっとも危険に見える安全な道
  ○ 莫大な利益を上げるためには・・・
  ○ まず経済予測に頼るのをやめる
  ○ ピン先に何人の天使が乗れるか
  ○ 成長企業の特徴
  ○ 株価は上がったが・・・
  ○ 投資家の出番はここ
  ○ 不利な材料を跳ね返す
  ○ 「あるファンド」=フィッシャー(?)の判断
  ○ ターンアラウンド(復活)株のもうひとつの例
  ○ 第3の買いタイミング
  ○ 優良企業が一時的にコケたときが買い時
  ○ 収益率が上がる直前を狙え
  ○ 買うべき株の3条件
  ○ 市場動向を無視する利点
  ○ こういうときは・・・
  ○ 計画的投資のすすめ
  ○ 5つの株価決定要因
 Chapter6 いつ売るべきか - その株に売り時はあるのか?
  ○ 株を売る3つの理由
  ○ 危険で不合理な選択
  ○ 売るべき第二の理由=状態の変化
  ○ 急ぐ必要はない
  ○ 成長力の簡単な判別法
  ○ 売るべき第3の理由=乗り換え
  ○ 暴落説に惑わされるな
  ○ 大失敗の原因
  ○ 「高い」株価とは何か?
  ○ だれにもできない正確な予測
  ○ こういう株は「売ってはいけない」
  ○ 売却のばかげた理由
  ○ 売り時など存在しない!
 Chapter7 配当の正しい考え方 - もしくは無視してしまえ
 Chapter8 賢い投資家になるための5don‘t
  ○ Point1 設立まもない会社の株を買ってはならない
  ○ Point2 「店頭銘柄」というだけの理由で良い株を無視してはならない
  ○ Point3 アニュアル・レポートの書き方が気に入ったというだけの理由で株を買ってはならない
  ○ Point4 PERが高いからといって、将来の収益の伸びが株価に織り込まれていると決めてかかってはならない
  ○ Point5 ちょっとした値段の違いにこだわってはならない
 Chapter9 さらに賢くなるための5don‘t
  ○ Point1 行きすぎた分散投資をしてはならない
  ○ Point2 戦争を恐れるあまり株を買うことまで怖がってはならない
  ○ Point3 ギンバートとサリヴァンを忘れてはならない
  ○ Point4 真の成長株を買う場合、株価だけに注目すべきではない
  ○ Point5 群衆に呑みこまれてはならない
 Chapter10 徹底的に絞り込む - わたしの経験
 Chapter11 株式投資の要諦

 「Chapte1」では、アメリカの株式市場の歴史や債券投資、成長株投資について取り上げている。例えば、過去にアメリカでは不況のたびに株を買い好状時にそれを売れば利益を増やせたが、それと比べても優れた優良企業株を買えば利益をもっと増やすことができたことなどを挙げている。

 「Chapter2」では、業界の「聞き込み」調査について紹介している。例えば、聞き込みで複数の関係者の言葉から共通点を拾い出していけば、各企業のそれぞれの強みと弱みが驚くほど正確につかめる。他にも、納入業者や顧客からも有益な情報を得られることなどを挙げている。

 「Chapter3」では、フィッシャーが推奨する成長株を選ぶための15ポイントを挙げている。内容は財務諸表による分析より、経営者が売り上げを伸ばす意欲があるか、営業部門の能力は高いか、経営者が切実かなど、聞き込みで調べることが主になっている。

 「Chapter4」では、タイプ別による投資方法について紹介している。小型株に投資をする場合は何十倍にも株価は膨れ上がる可能性はあるものの、投資資金を全額失うリスクも伴うこと、古くからあるIBMなどの成長企業は小型株のような利益は得られないものの、損失は限定的であることなどを紹介している。

 「Chapter5」では、配当率重視の企業に投資をした場合と成長重視の企業に投資をした場合の投資成果や、経済や金融の権威ある執筆者の経済予測があまりにひどく、あてにならないことについて取り上げている。例えば、成長企業は配当率が低いものの、結局は成長に伴って株価が上がるため配当率重視の企業よりもよい投資成果が得られることなどを説明している。また、投資は余裕資金の範囲内で行うようにアドバイスをしている。

 「Chapter6」では、投資した成長株を売る理由を3つ挙げている。1つ目は選択する時点で判断を誤ったとき、2つ目は経営者に問題がある場合や売上が伸びなくなったとき、3つ目はもっと有望な成長株に乗り換えるときを挙げている。

 「Chapter7」では、配当の考え方について説明している。会社が増配するよりはその内部留保を新事業等に再投資してもらい、成長するにつれて株価も上昇し、それによって株主が受け取る配当金も自然と増えていくため、配当重視で会社の株を選ぶべきではないことを挙げている。

 「Chapter8」では、投資でやってはいけない5つのポイントを挙げている。例えば、設立して間もない会社の株を買ってはいけないことやアニュアル・レポートの書き方が気に入ったからといった理由だけでその会社の株を買ってはいけないことなどを挙げている。

 「Chapter9」では、さらに投資でやってはいけない5つのポイントを挙げている。例えば、分散投資を意識しすぎるあまりよくわからない会社に投資をしてはいけないことや多数派の意見に惑わされず、その向こう側にある真実を見つけ出すことなどを挙げている。

 「Chapter10」では、成長株を探し出すための調査方法について紹介している。例えば、業界内の友人からヒントを得たり、優秀な投資家から候補となる企業を聞きだし、それから資料を調べ、最終的に経営者との接触に至るまでの過程などを挙げている。

 「Chapter11」では、株式投資で成功するためには頭の良さよりも忍耐や自制心などが大切であることを強調している。

○ はじめに
 自分自身と他人の投資記録を調べていくうちに、この本を書く動機となった2つの教訓が得られました。ひとつは、本書以外でも何度か言っていることですが、投資で大きな利益を得るためには忍耐力が必要だということです。別の言い方をすれば、株価がどこまで上がるかは予測できても、それまでにどのくらいの時間がかかるかはそう簡単には分からない、ということです。もうひとつは、そもそも株式市場というのは人を惑わす性質をもっているということです。他のだれもがやっているからといって、つい慌ててそれと同じことをしてしまうと、実は最悪の結果に陥る場合が多いのです。
(はじめに)









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