フィッシャーの「超」成長株投資(Chapter4 何を買うべきか - 『超』成長株を買え!)

フィリップ・A. フィッシャー (著), 高田 有現 (翻訳), 武田 浩美 (翻訳) 2000年10月1日


○ 小型株投資
 格別に大きな利益をもたらしてくれる可能性があるのは、新興企業の成長株です。こうした企業のなかには、10年間で何十倍にも株価が膨れ上がるものもあります。しかしどれほど経験豊かな投資家でも、このタイプの企業に投資をするとなれば、ときには失敗も覚悟しなくてはなりません。この種の株で失敗をすると、投下資金をすべて失うことにもなりかねないということだけは肝に銘じておくべきです。それに対して、同じ成長企業でも古くからある大きな会社の株を次章で述べる法則にしたがって買っていけば、損失が出るとしても、株式市場全体が不意に下落をしたときに一時的に株価が買値を下回るという程度のことでしかありません。ダウ・ケミカルやIBMのような大型成長企業の株から得られる利益は、小さくて新しい成長企業に比べて、長期的に見るとかなり低くなるでしょうが、それでも投資家の資産総額は、最終的には十分に満足できる水準まで膨れ上がるはずです。
(Chapter4 何を買うべきか)

○ おすすめの投資戦術
 リスクの大きな企業に投じた資金が全て失われても十分に穴埋めができるよう、一方で堅実な成長企業にも投資をし、長期にわたって利益が得られるように資金を配分することが大切です。そうしておけば、リスクのある企業への投資がうまく運んで、全体のキャピタル・ゲインが大幅に増えることもありえます。そのときに忘れてならないのは、そうした新興企業の株は、もはや以前のようにリスクの高いものではないという点です。機関投資家が買うようになれば、その企業の株は安定した投資対象として位置づけをしなおす必要があります。
(Chapter4 何を買うべきか)

○ 小規模投資客へのアドバイス
 株式投資は余裕資金の範囲内だけで考えなくてはならないという点です。念のためつけ加えると、毎日の生活費に必要な分を除いた残りをすべて株式投資に振り向けて良いというのでもありません。株式投資には常にリスクがつきまといます。ですから、よほど特殊な条件に恵まれている人は別として、病気などの予期せぬ出来事に備えて数千ドルの現金は投資に回さず蓄えとしてとっておかねばなりません。子供の大学進学資金など何か特別な目的のために蓄えているお金にも決して手をつけてはなりません。
(Chapter4 何を買うべきか)

○ フィッシャーから個人投資家への「個人的アドバイス」
 幸運が投資の成果を左右する大きな要素となっているのは明らかでしょう。ですから、それほど大きなお金を動かすことはできなくとも、ある程度の資金があれば、資金力に恵まれない人よりもはるかに有利になります。なぜなら、ある程度の資金があれば、複数の有望な企業を選び抜き、それらに分散して投資することができるからです。そうすれば、銘柄ごとの運と不運の影響は相殺され、実質的には運から受ける影響を無視することができるのです。

  ・
  ・
  ・
 配当率のよい株を購入して得られた結果と、成長を重視し、配当を抑えて資本を再投資に充てる企業の株を買った場合の投資成果とを比較した研究報告を見てみると、わたしの知る限りでは、どの研究も同じ傾向を示しています。つまり、5年から10年の単位で見ると、資産価値の増大に関する限り、成長株のほうが格段に優れた結果を生んでいるのです。

 さらに驚くべきことに、成長株は、同じ5年から10年の期間で見ると、株価に対する配当の比率は相変わらず低いものの、株価そのものが高くなっているために、配当率の良さだけで選んで株よりもはるかに大きな額の配当が支払われるようになっていることが分かります。要するに成長株は投資資金の増大という点ばかりでなく、それなりの時間がたてば、株価の上昇とともに配当収入の面でも他に比べて優れた投資対象となることが実証されているのです。
(Chapter4 何を買うべきか)









← Chapter3                                          Chapter5 →
トップページ