決算書がみるみる読める本―できる人は数字がわかる!(第1章 いまどきの決算事情)

成田 青央 (著) 2006年2月

  目 次
 第1章 いまどきの決算事情
  1-01 決算書で変わるあなたの人生 決算書でチャンスは拡がる!
  1-02 決算前夜の阿鼻叫喚 決算書作成の目的とは
  1-03 天の声、悪魔の蠢きが数字を動かす?
  1-04 決算書の本来の姿は単純明快
  1-05 風評を防げ! ネット監視にてんてこ舞い
  1-06 決まって株価が上がるときとその理由
  1-07 人生に大きく関わる決算書
 第2章 企業の“質”を見極める!(貸借対照表)
  2-01 決算数字はミステリーの宝庫? 決算書といえばこの3つ
  2-02 悪名高き債務超過は貸借対照表のココでわかる!
  2-03 泣くに泣けない! 「黒字倒産」を見抜く
  2-04 マズイ企業は3分でわかる! 貸借対照表を読むときの鉄則
  2-05 開業以来の企業体質を見極める 剰余金のヒミツ
  2-06 実は、勘定合っても銭足らず 流動資産と流動負債で見えてくる安全性
  2-07 企業の安全性を資産・資本からチェック!
  2-08 あなたの商品、人気がないの? 在庫と棚卸資産
  2-09 いい借金と悪い借金
  2-10 その資産に価値はないかも 資産の内容に注目
  2-11 貸借対照表を推理せよ!
  2-12 貸借対照表で投資・転職対象となるか判断してみよう!
 第3章 これが会社の成績表(損益計算書)
  3-01 損益計算書はとってもシンプル
  3-02 人生いろいろ、利益もいろいろ
  3-03 簡単チェック! 強い会社と儲かる会社
  3-04 利益から会社の成長力を読み取ろう
  3-05 もしかして金欠病? 在庫と割引手形で支払い能力チェック!
  3-06 よくわかるコスト分析
  3-07 利益の配分はどうやってるの?
  3-08 社員のヤル気はこう見抜く 労働分配率の活用方法
  3-09 減価償却費は費用なのに利益になる?
  3-10 企業側にとっては便利な科目 引当金科目と税務対策の関係
  3-11 簡単分析 ROAは難しくない!
  3-12 簡単分析 ROEもとってカンタン!
  3-13 よくわかる損益分岐点
 第4章 企業のゆとり度がわかります(キャッシュフロー計算書)
  4-01 新世代の決算書 キャッシュフロー計算書が必要になった背景
  4-02 これがウワサのキャッシュフロー計算書
  4-03 ズバッと解析Ⅰ 営業キャッシュフロー
  4-04 ズバッと解析Ⅱ 投資キャッシュフロー
  4-05 ズバッと解析Ⅲ 財務キャッシュフロー
  4-06 ズバッと解析Ⅳ フリーキャッシュフロー
  4-07 利益配当の裏事業
  4-08 M&Aでも大活躍! 企業価値の評価法
 第5章 実践! 専門書を活用しよう
  5-01 いざ、専門書で大分析!
  5-02 有望で割安な株を見つけるPER
  5-03 もうひとつの投資尺度 PBRとは?
  5-04 もはや企業分析に欠かせない! 実践で使うROE
  5-05 返済能力は大丈夫? 金融収支の分析ポイント
  5-06 有利子負債で危険性をチェック!
  5-07 再確認! 自己資本比率はとても重要!
  5-08 興味津々! 資本異動で分かること
  5-09 「格付け」ってなんでしょう
 第6章 決算内容に大きく関係~知って得するあれやこれや~
  6-01 合併・買収は買い材料」といワケ
  6-02 そこが分からない 会社の分割
  6-03 「時価会計」にいも危険はある
  6-04 「連結決算」の疑問その1 連結のメリットは?
  6-05 「連結決算」の疑問その2 連結決算のポイント
  6-06 「資本金」の知られざる正体
  6-07 情報収集のノウハウ
  6-08 「大相場」がやってくる

 「第1章 いまどきの決算事情」では、決算書の活用性や役割などについて紹介されている。例えば、転職先や取引先を検討する場合、株式投資を行う場合に活用できることや、企業の実態を利害関係者に知らせるためのものであることなどを挙げている。

 「第2章 企業の“質”を見極める!(貸借対照表)」では、貸借対照表の構成やその読み方などについて紹介されている。例えば運転資金は問題ないか、剰余金が豊富にあるか、在庫は適正水準など、貸借対照表のどこを見ればわかるかについて紹介されている。

 「第3章 これが会社の成績表(損益計算書)」では、損益計算書の構成やその読み方などについて紹介されている。例えば利益は健全であるか、売上原価が適切に計上されているかなど、損益計算書のどこを見ればわかるかについて紹介されている。他にも、強い会社と儲かる会社の特徴や損益分岐点のことについても取り上げられている。

 「第4章 企業のゆとり度がわかります(キャッシュフロー計算書)」では、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの構成やその読み方などについて紹介された株の本になっている。例えば、キャッシュフロー計算書で架空の売り上げ計上を見破ることができたり、資金不足の状態に陥っているのかなどがわかることについて紹介されている。

 「第5章 実践! 専門書を活用しよう」では、決算書からチェックしておきたい重要ポイントなどについて紹介されている。例えば、金融収支や安全性に問題はないか、株価が希薄化していないかなどのチェックポイントを挙げている。
 
 「第6章 決算内容に大きく関係 ~知って得するあれやこれや~」では、会社の様々な事情などについて紹介されている。例えば、大企業よりも中小企業の方が合併は多いことや、会社の管理委部門を別会社にすると面白いことが起こることなどについて紹介されている。

 決算書をはじめて見たとき、誰だって唖然となります。見慣れない用語と数字が並んでいてワケがわかりません。それもそのはず、商学部で簿記や会計学をやった人でも、就職して、ナマの決算書を見ると、見慣れないものが多くて驚くのです。
 決算書を作るには知識と慣れが必要ですが、優秀な人たちがまとめた資料は、とてもわかりやすくなっているのです。ただ用語が専門的で、数字が並んでいるからイヤな気持ちになるだけ。事実、中身を覗いてみると、意外と単純で、身近に感じるものが多いことに気づくでしょう。
 決算書は暗記するのではなく、「この会社はどうなっているのかな?」と、秘密を探る気持ちで見て見ましょう。
実は、それこそが「決算書を読む」ことの核心です。
(はじめに)

○ みんなは決算書をどうやって活用してる?−決算書でチャンスは拡がる!
 ある一流企業の管理職の方々は、転職先を決めるとき、必ずネットで決算書をチェックしていたそうです。それをプリントアウトし、ポイントごとの分析をして、自分の才能を活かせそうな将来性のある会社を選んだといいます。
 お小遣い稼ぎで人気の個人投資でも、決算書は大活躍してくれます。
 さらに、いまの仕事でも、決算書は活躍します。たとえば新しい取引先を決めるときは、大きな不安がつきものです。ここで決算書が読めると、あらかじめリスクを予測して、有利な交渉が可能となります。
 また自分の会社の現状についても深く理解ができますし、会議や打ち合わせの席でも驚くほど説得力が増すものです。なにしろ決算書は、良かれ悪かれ合理性の塊のようなものですから。
 数字が読める人は、どこの会社でも重宝されますから。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 決算はだれのために? −決算書作成の目的とは
 決算書を読むときのいくつかのポイントさえおさえれば、推理小説にでてくる名探偵のように、ひとつの切口から、壮大な企業ドラマを紐解くことが可能なのです。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 本当に降ってくるナゾの声−決算書の本来の姿は単純明快
 決算書とは、本来、誰にでも分かるように単純明快に作られるはずです。ところが、決算書は多くのお金と人間が関係しますし、ひとたび公表されれば、株主や取引先などに「信用」という形で影響を与えます。だからどうしても複雑になってしまうのです。
 つまり、担当者がバラバラだし、知らないところで多くの調整がされてしまうので、誰も真実を知らないというのが真実だったりします。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 決算数字には足跡がいっぱい! −決算書の本来の姿は単純明快
 いくら最高の決算書をつくり、数字を動かしても、真実だけは拭い去れません。
 決算書の操作は、どこの企業でもやっています。でも危ない企業の場合、操作にも限界があります。たとえば売り上げの低迷が続いているのに、黒字を出している企業があります。決算書で調べてみると、不動産や有価証券の売却などが見られます。つまり本業で稼げないので、資産を売り払ってムリヤリ黒字に塗っているのです。
 また、「新商品開発予定あり」と広告してあっても、試験研究費が伸びていなかったり、研究のための設備投資のお金がなさそう、というのも決算書から見えてしまいます。
 いくら上出来な決算数字をつくっても、調整の足跡はしっかり残ります。そして真実までは消し去ることはできません。
いまのわたしたちは、企業などよりも賢くなりましたし、情報化社会の恩恵を十分に受けることができます。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 株が動く時期には要注意− ネット監視にてんてこ舞い
 決算時期や、決算公告(決算発表)のときなどは、決まって株が買われることがあります。この時期、個人投資家などが活発に動くので、風評被害を蒙らないよう、企業も神経を尖らせます。
 しかしいくら企業が対策をしても、ネットの書き込みを封じることはできません。この時期には、実にバラエティに富んだナゾの情報が飛び交うので、参考までに、一度チェックしてみてもいいでしょう。
 どれを真実とするかは、あなたの推理次第になります。でも、決算書の数字と見比べると、「あのウワサは本当だったのか!」と分かります。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 決算時期と会社四季報の発売前後− 決まって株価が上がるときとその理由
 株価が動く大切な時期があります。
 企業が、成績表である決算書を公示したときと、それを詳細に分析した会社四季報(東洋経済新聞社)が発売された時です。
 企業成績が発表されれば、そこから良し悪しを判断した株主が、売り買いをはじめます。また会社四季報などが出れば、個人株主や法人(企業)株主なども分析し、動き出します。
 こうして売り買いが頻繁になれば、株価も変動します。
 勝負の時期は、みんなが動き出すちょっと前。ひとつの目安としては、会社四季報が発売されてから二週間以内ほどです。上手い人は、比較的安い時期に買っておき、天井(最高値)になる前に売り抜けています。
 さて、企業の力をしっかり判断する私たちは、あることに気をつけなければなりません。この変動が多い時期に、企業の力量を正確に把握するのは、ちょっと難しくなります。株価に騙されず、冷静になって、決算報告書や商品開発姿勢を見ておく必要があるのです。
 特に個人投資家や転職希望者の場合、この時期の株価で、企業価値を見極めてはいけません。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 決算書は必ず誰かの人生を変えている!−人生に大きく関わる決算書
 決算書を扱うようになると、「性格や行動が変わりますよ」と言ったら驚くでしょうか。
 実は、本当に変わるのです。たとえば、管理職に昇進した多くの方は、
 「さんざん会社の文句を言ってきたけど、俺が間違っていた」などと言い出します。なにしろ、会社のナマの数字を知ると驚くものです。それに今度は文句を言われる立場になりますから、会社の現状(数字)を説明して、いつの間にか会社の弁護をするようになります。
(第1章 いまどきの決算事情)

○ 実はあなたも利害関係人− 人生に大きく関わる決算書
 さて、会社が決算を行うと、どんなことが起こるのでしょうか。
 まず経営者は、会社の現状を決算書でつかみます。利益や余裕があれば、出資してくれた人や社員に分配します。
 さらに会社は、株主や銀行に、決算結果を資料として手渡します。
 また、新しい取引先を開拓した場合も、まずは決算書を交換してから、契約するかどうかを検討します(通常の備品購入やサービス契約では不要です。高額取引、または仕入れ・販売などの継続取引では必要となってきます。)
 つまり決算書は、日常の経営場面で活用されており、さらに投資家などにPRするための重要なアイテムになっています。
(第1章 いまどきの決算事情)








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